泣き寝入り

交通事故の慰謝料で泣き寝入りすることはある?

交通事故が発生した場合、自身が被害を被ったのであればその損害を回復するためのお金を相手に負担してもらうことになります。
しかしここで交通事故被害者の多くが抱く不安となっているのが「自分が泣き寝入りをしなくてはならないことはあるのか」ということでしょう。
本来であれば相手に非があるはずなのに自分が悪いとされてしまった、そのせいで自分がもらえるはずの慰謝料が減ってしまったというようなことになるのではという不安は誰でも抱くものです。

本来こうした被害者が泣き寝入りをすることはあってはならないのですが、実際の交通事故の場ではどうなのかというと、残念ながら時折こうした結末を迎えてしまう人がいるのが事実です。
この慰謝料をもらえずに泣き寝入りする原因として最も大きいのは交通事故の初期対応を間違えてしまったということです。
例えば交通事故が発生した直後に警察を呼ばず、後から警察に相談を持ちかけると交通事故の現場の確認が困難になってきます。

後からでも車両状況などを見てどちらに原因があったのかなどのことはある程度判断できるでしょうが、状況によっては本来であれば被害者のはずの自分が、ありもしないミスで加害者として判断されることもあります。
交通事故の対応は即座に警察を呼び、勝手に判断をしないことが何よりも重要です。
また法律的な話をしますと、泣き寝入りをするケースの原因となっている部分があるのが自賠責法第三条です。

自賠責法では交通事故発生時の責任の所在やその賠償に関して規定しているのですが、第三条では「自身の目的のために車を運行して事故を起こし、それで他人に怪我をさせたり死亡させたりしてしまった場合には賠償をしなくてはならない」と規定しています。
一見するとこれは加害者が被害者に対して賠償金を支払うべしという当然のことを書いているようにも見えるのですが、文章をよく読むとこれは被害者にも適用されるものです。
つまり「加害者が被害者の車にぶつかって怪我をしたのであれば、被害者が加害者の怪我に対して賠償金を支払わなくてはならない」ということです。

完全に被害者に責任がないのであれば賠償の義務は無いとしても明記しているのですが、そこでは「過失や自動車の欠陥がなかったことを証明しなくてはならない」という条件があります。
もし交通事故発生直後に警察に連絡をしていなかった場合、客観的な資料が十分に確保できず自分に過失がなかったということを証明できなくなり、結果として被害者が加害者にお金を払う泣き寝入りを余儀なくされる場合があるのです。

もちろんこうした立場になった場合でも、弁護士などの専門家に任せれば状況が改善することもあります。
しかし対応を間違えるともらえるはずの慰謝料がもらえないということにもなりかねないのですから、交通事故が発生した時には慌てずに落ち着いて、しっかりと対応するように心がけることが肝心なのです。